楯野川×PHOENIX純米大吟醸物語

楯野川に舞い降りた虹色の不死鳥

不死鳥フェニックスの虹色の羽が、日本酒のボトルに舞い降りた。それは、今年の初夏、山形の蔵元「楯野川酒造」が、パリのロックバンド、フェニックスとのコラボレーションで実現した「楯野川 純米大吟醸 PHOENIX」。パリで日本食材店「ワークショップ・イセ」を営み、フランスにおける日本酒の普及に取り組んできた故黒田利朗氏に感謝の意を込めて造り上げた、限定のスペシャルキュヴェだ。
フェニックスは、ダフト・パンクと並ぶ、フランスのミュージックシーンを代表するロックバンド。メンバーの4人とも親日家だが、特にギタリストのクリスチャン・マゼライは日本酒に特別な思いを抱く。フェニックスとして2度目のワールドツアーが2000年の冬の札幌。外は雪景色。味わった熱燗の、いいようもない繊細で軽やかな味わいにショックを受けた。男っぽい西洋の飲み物との違いに、新しい世界への扉が開かれた。
そして、たまたま以前住んでいたアパートの下に「ワークショップ・イセ」ができた。そのうちに、碩学で、あらゆる意味で芸術家でもあった黒田氏との会話を愉しみ、師として慕うようになった。何か答えの出ない難問に打ち当たると黒田氏に問いを投げかけた。すると思いもしない軽快な回答が返ってくる

世界の人々に届く日本酒の心

3年前にフェニックスはコンサートツアーで来日したが、その際にフェニックスは黒田氏をツアーに招待した。コンサートが終わったある晩、黒田さんは日本酒の造り手を何人か呼んで、試飲を兼ねた晩餐を用意した。その中に「楯野川」の造り手も参加していたのである。
「黒田氏は、日本酒のことも、それは精緻な言葉で表現していました。純粋なミニマリズムによって生まれた美、“水の理想形”であると。清らかな流れ。まさに「楯野川」の味わいに相応しい表現だと思います」とクリスチャンは言う。
フェニックスは今年新しいアルバム「Ti Amo」をリリースしたばかり。「このアルバムには、黒田氏に言葉を添えてもらおうと思っていたのです」。フェニックスは、今年夏3年ぶりに来日し、8月19、20日に開催される SUMMER SONIC 2017 に参加をする。

「楯野川 純米大吟醸 PHOENIX」は、パリでは「ワークショップ・イセ」で販売されているが、ヨーロッパ中のフェニックスファンからも問い合わせが入っているという。黒田氏の思いが、今も人々の心に届く。日本では君嶋屋での販売。売上の5%は赤十字に寄付される。

販売
フランス:Workshop Isse
11 rue Saint Augustin Paris 75002 電話: 01 42 96 26 74
日本:www.kimijimaya.co.jp
楯野川インフォメーション
http://www.tatenokawa.jp/ja/sake/products/detail.html?id=1502065028

7月5日、フェニックスのクリスチャン・マゼライ氏(真ん中)を迎えての試飲発表会がワークショップ・イセにて開催された。右は「楯野川」の砥上将志さん。左は黒田須美子さん。